ちよだプラットフォームスクウェア創立16周年のご挨拶

ちよだプラットフォームスクウェア創立16周年のご挨拶


2004年、日本におけるコワーキング・シェアオフィス文化の先駆けとして誕生したちよだプラットフォームスクウェアは、この度16周年を迎えることができました。
これもひとえに入居者の皆様、地域の皆様、そして関わる全ての皆様の多大なるご支援あってのものであり心より深く感謝と御礼を申し上げます。

千代田区の公共施設をリノベーションして生まれた場は、神田錦町という地域に根ざしながら、多様な人が同居する小さな村のように、もしくは生命力溢れるジャングルのように、ゆっくりと育って参りました。

定年まで勤め上げた後、第二の人生に踏み出した人。
大企業からスピンアウトして、新たな挑戦を志す人。
若い感性を全開に、社会に問いを投げかける人。
都市と地方を行き来しながら働き生きる人。
世界各地とつながりながら事業を生み出す人。
成長とインパクトを目指すスタートアップ。
拡大を目指さない、生きがいとしての起業。
プロフェッショナルを追求する個人。
非営利型の組織や、全国の行政機関。
人情味あふれる神田地域の人たち。

ここでは決して書ききれないほどの様々な世代や地域が交わり合いながら、たくさんの物語が生まれてきました。
このつながり自体が、ちよだプラットフォームスクウェアが一番大切にしていくべきものと信じております。

創立より16年の年月が経過し、「シェアという働き方」があたりまえとなった2020年は、新型コロナウイルスの出現という大きな環境変化の真っ只中にいます。
ますます不確実性の高い世の中となる中、自身の生き方・働き方を改めて考えなおしている人は少なくないと思います。
同時に、ビジネスのあり方、そして「オフィス」という場のあり方も、変化に適応していく過渡期にあります。

当館においては、オフィス環境をより良くしていくべく、下記の施策を実行いたしました。
-三密を緩和するレイアウト変更とオペレーションの見直し
-屋上庭園のワークプレイス化(キャンピングオフィス用品設置)
-館内のネットワーク環境の増強
-オンラインセミナー配信やWeb会議に特化した会議室の設置(地下1F)
-リアルな場ならではの創発を生み出す「協働エリア」の設置(2Fオープンネスト)
-入居申込・面談のオンライン対応

リモートでの仕事があたりまえとなる中で、「リアルなオフィス」が担うことのできる役割とは何でしょうか。
私たちは、オフィスとして必要な機能や居心地の良さはしっかりと磨き、シェアしながらも、「関係性を醸す場」「創発を生み出す場」としてのオフィスのあり方を創造していきたいと考えています。

人類は、五感のうち視覚や聴覚だけでなく、触覚・嗅覚・味覚までもを駆使して信頼をかたちづくってきました。
デジタルテクノロジーの恩恵を受け入れると同時に、こうした身体感覚を共有する「場」の役割を探究しながら、働き方とオフィス環境の「あたらしいふつう」を、チーム一丸となりながら試行錯誤していきます。

一方で、まだ見ぬ地平へは、私たちだけでは決して辿り着くことはできません。
入居者の皆様をはじめ、関わる全ての皆様からのご意見やアイデアを忌憚なくお聞かせいただき、共に未来を創っていきたいと強く思っています。

チーム一同、17年目の旅路を全身全霊で楽しみながら進んで参ります。
これからも変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。

2020年10月8日
プラットフォームサービス株式会社
取締役社長 丑田俊輔